 初めの挨拶/3学期の抱負
今日の1限に音楽室で3学期始業式を行いました。 各学年の代表3名が「3学期の抱負」を発表しました。3年生は「まもなく行われる私立入試で全力を出せるように、1日1日を充実させます。」と力強く発表しました。2年生・1年生も「1年間の総仕上げの時期なので、勉強・部活・生徒会活動に全力を尽くします。」と述べていました。
私(校長)は次のように話しました。 「1月1日の能登半島地震では多くの人が亡くなり、今も行方不明の方もいらっしゃいます。心からお悔やみ申し上げ、お見舞い申し上げます。1日も早い救助と復興を祈っています。 皆さんの家も大きく揺れて怖かったことでしょう。私はその時、糸魚川にいましたが、震度5強は初めての経験でした。津波警報で青海中に避難しました。 名立区では震度4でしたが、この名立中が避難所になり、F先生から駆けつけていただきました。私も午後8時半に着きました。体育館では寒いので、全部で59名の方から各教室で一泊していただきました。 先週の金曜日に地域の方から次のようなお電話をいただきました。『名立中学校の生徒の皆さんが、自分も避難者なのに体育館での受付や各教室への案内、物資の搬入などをしていただいて、とてもありがたかったです。』と褒めていただきました。生徒の皆さん、そういう素晴らしい仲間がいることをどうか誇りに思ってください。
私は今から25年前から3年間、石川県で仕事をしていたので、他人事ではありません。私の友人は今も避難所生活で、自宅は水も電気も通っていないそうです。 さらに私の娘は、現在金沢で英語教員をしていますが、教え子が今回の地震で亡くなったそうです。彼は高校卒業後、専門学校に進み、その後、東京で就職しました。1月1日はお母様の実家に戻っていて生き埋めになりました。家族8人のうち、お父様一人が助かりました。妹さんは中学3年生で、まもなく受験なのに命を落としました。 私の娘は、私にこう話してくれました。『亡くなった生徒は英語の授業と卓球部で、いつも私に声を掛けてくれる優しい生徒でした。これほど悔しくて悲しいことはありません』と。 新年の始業式から、悲しい話をして申し訳ありません。私が皆さんに言いたいのは、『今、私たちがこうして生きているのは本当に奇跡なのです。皆さんは自分の親より先に死んではいけません。親より長生きして親孝行してください』ということです。生きて生きて生き抜きましょう。決してあきらめない心をもって、この3学期をお互いに頑張りましょう! そして、令和6年度のスタートダッシュを勇気をもって開始しましょう!」
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